ースレポート2

第1のぼり坂をやりすごし、ほぼ1人旅になって、やっと景色が見えてきた。
応援に応えたり、サイクリング気分を楽しみだしたのもつかの間、後ろから猛スピード列車がくる音がした。
後発男子だと思い、左によけたら女子列車だ!しかも先頭はケルビム!慌てて乗車した。女子列車!ステキ!

が、なかなかうまくローテーションできない。女子は先頭を交代する意識がある人が少ないと聞いたけど、身をもって実感。どうせ、いっつも男子に引いてもらってんねやろ。ええよな。私なんか引いてくれる男子おらんし、っていうか気づいたら男子引いてるし、そんな女子に負けるもんか〜、負けるもんか〜。ずっと先頭引いてるケルビムさんに悪いと思い、最後尾から前に出たり、変わってと合図したりしてみるもうまくいかず。

第2上り坂地点手前、前方を見ると「男に散々使われて捨てられた女」はっせがポツンといた。これまた見たことある景色。
はっせを拾い「がんばれー!オー!行くぞー!オー!負けるなー!オー!」と叫びながらのぼる。集団や沿道から笑いも起こった。せっかくなので楽しく走らなきゃねぇ。

先頭引いてくれてたケルビムさんは坂が苦手なようで、のぼりになった瞬間減速、途端後ろの人達が追い抜いて行った。みんな仁義ないよ!
申し訳ないし少し下りで待ってみたが、平地の速さハンパないので、すぐおいていかれた…

追いつこうと踏み込んだ。
ふくらはぎに衝撃。
足つった!しかも両脚!
ゼッケンの安全ピンがよぎり、そっと触れてみた。
ふくらはぎに安全ピン突き刺した女子…
モテへんな。安全ピン作戦は却下。
関門までの海岸線は、だましだましマッサージしながら走った。

どんどん小さくなる水玉の背中。
でも、どんなに離れても目立つのですぐわかる。心折れずにすんだ。
ありがとう女子部ジャージ。

ゴールは前後に誰もいない状態だったため、ゴールスプリントもなく、普通にあっけなく終わる。
怪我せず完走できて良かった。
ひたすら安堵した。

ほどなく、たらこ嬢が帰ってきた。
たらこ嬢には悪いが、バスで帰ってくるとばかり思っていた。
完走どころか、余裕のゴールだ。
号泣して鼻出してはったけど。

さて。
レースが終わったといって、浮かれてる場合じゃない。
木馬女子部は「レースで好成績を残す」というのが目標じゃない。
「レース以外の何かを残す」
これを実践するための作戦に取り掛からねばならないのだぜ。
ホテルにいそいで戻る。